「密会」




逢える時間が限られている年下の恋人は、まだ、“私の好きなようには”抱けないけれど、

いつも、熱情的な振る舞いに圧倒されてしまう。

それは時々、テクニックを超える興奮をもたらすのだから、不思議だ。





朴念仁・・なシカマルが、欲情を顕にして、私を求める。

唇が触れた程度なのに、身体が、言葉以上にはっきりと意思表示をしてくる。

ただ単純に絆されて、その勢いに流されてしまうと、“私もただの女だな・・・”と素直に思う。

本当に、嵐のような時間。

疾風が吹きぬけた・・・とでもいうような交わり。

けれど、別に、構わない。

なぜなら、シカマルは一度で終わった例がないんだから・・・・・・






― ホラ、来た

「テマリ」

シャワーの音で、シカマルには気づかないフリをする。

もう一度名を呼びながら、私を背中から抱き寄せ、水栓を静かに止める。

そのまま乳房へと伸びる指は、まるで彼の操る術のように、じわじわと私を責め上げる。

まだ稚拙だけれど、油断していると突然、思わぬ刺激を与えてくる。

「・・・あっ・・・」

憎らしいほど的確に、私の感じる箇所を突いてくるくせに、それを持続させられないのは、

“焦らし”・・・という訳ではなくて、シカマル自身が限界に近づいてしまうからなんだ。

切ないほどの物足りなさを容赦なく私の身体に残しながら、先に達しようとする。

そうなったら止められないのは、わかっている。だから、受け入れてしまうけれど。

・・・それがある種の飢餓感として、私に“次”を待たせてしまう。

それが訪れるのに、さして時間も掛らない。

あえて誘わなくても、シカマルはすぐに、求めてくる。

その回復力に驚きながらも、余裕を持って私の身体を愛してくれる3度目が、好きだ。

シカマルが気づいているかどうか、わからないけれど。




一番、濡れる。




もともと“知識”だけは豊富だし、遊び心は忘れないから、

例えシカマル自身が、精一杯の状態でいたとしても、その所作に、私の余裕は奪われていく。

羞恥心を煽る言葉、しつこいくらいの舌技。ちゃんと焦らしも、したりする。

だから初めて、自分から「欲しくなる」

なのに・・・・・・













私だって一瞬、カンクロウに殺意を覚えた。

シカマルにも、充分同情する。

だからって、あんな言い方は、ないだろ?

こういう時にこそ、そのIQ200の頭脳を活かして、

もっとスマートに切り抜けようと思わないのか?




突発的な出来事と、デリカシーのないシカマルの一言に、怒りが先行している私は、

すっかり女を纏うことを止めてしまっているのに。



「まだ、足りねぇだろ?」

静まることを知らない、シカマルの雄性。

・・・そんな風に煽ったって駄目だ。

抗う私に興奮しているのか、先程までの熱を取り戻そうと、あらゆる手段を講じてくる。

無理。もう濡れない。

絶対に、感じるものか・・・そうやって頑なに高揚感を抑えていたのに・・・。



・・・んっ・・・

どう・・・して・・・?



まるで“そこ”は、私の意識とは別のところにあって、勝手に反応している。

熱いものが湧き上がり、少しずつ流れ出して、求めさせる。

「濡れてんじゃん」

そんな・・・こと・・・言うな、バカ・・・。

もともとそういう体質なんだ。決してお前の稚拙な技に感じたわけじゃ、無い・・・ぞ・・・。

口から漏れる声が、甘く響き、たんだんと高く、大きくなっていく。

これじゃ、シカマルの誤解を、招いてしまう・・・・・・

本当に、気持ちいい訳じゃ、ナイ。

「・・・あぁ・・・んっ・・やっ・・・ん・・んんっ・・・」

お前の抱き方・・・なんて・・・。

若さだけの、ただの戯れなんだから・・・な・・・。

まだ、満足なんて、してやらない・・・から。




2008.6.25
es-pressivo/Riku


Shikamaru ver.

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某管理人さまに頂いた感想に、反応して書いちゃいました。
イラスト版の彼女は可愛い感じだったのですが、別館のテマリではこんな妄想してました。
足りないようで・・・足りているのかしら?んー(笑)
次回はカカシ先生、ご登場デス。

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